こんにちは! 野田リエです。
さて、今回も「わたしに勇気をくれたハードな体験」をテーマに、アメリカの職場で体験したパワハラとそれから思うことをシェアしたいと思います。「自分には自信が無い」「特別な人しか変われない」と感じている方が少しでも勇気を出せるきっかけになれば嬉しいです。
当人に直接、やめて欲しいと伝えたものの
人事が理解を示してくれたことで、後は彼らが解決してくれるかもと期待したわたしでしたが、担当者から
「まず、相手に迷惑だということをハッキリ伝えるべき」
バサッと言い切られ、再び気持ちが沈み胃が痛くなりました。当人に迷惑行為をしていると自覚してもらう必要があると分かっていても、自分より上役の方に直接話すのは難易度MAXのミッションじゃないでしょうか。一体、どうやって話せば良いのか。いくら「ハッキリ迷惑だと伝えろ」と言われても、日本人として感じる文化的な抵抗は拭えるものではなく。今となっては笑い話ですが、何度もググっては丁寧な断りの英語表現を確認したりイメトレをしたり、直接対決に臨む決心がつくまで数日を要しました。
ようやく(今日話さなければいつ話す!)と自分に発破をかけ、当人に数分時間をもらえるか打診したところ、いつもと異なる雰囲気を敏感に感じ取ったようで警戒している様子が伝わってきましたが、すぐに会議室で話せることになりました。会議室に二人きりになることに抵抗がありましたが、ガラス張りの部屋ではあったので万が一何かあっても誰かしら目撃者がいるはず(いて欲しい)と考えて部屋へ。
緊張のあまり声がわなわなしていた気がしますが、仕事上での事務的なお礼を述べたあとに「社内でのやりとりは仕事関連のことだけにして頂きたいのですが」と伝えると、相手の顔色がサッと変わりました。恐らく、わたしが迷惑に感じていたとは思っていなかったのでしょう。「度が過ぎていたなら、悪かった。話はそれだけかい」と言われわたしが頷くと、怒ったようにさっと部屋を出ていきました。
(とりあえず、伝えるべきことは伝えられた)。
心臓がバクバクしていましたが、こうしてわたしが宣言したことで今までの出来事が思い込みでなく公になったことを肌で感じました。
再び、あいさつひとつで元の木阿弥
それから1ヶ月程度は何事も無く過ぎ一件落着と思っていたところで、社内で当人と出くわす機会がありました。こちらから挨拶すべきかどうか決めあぐねている間に相手から挨拶されたので、わたしも大人として挨拶を返しました。色々大変だったけど、済んだことにグダグダ言うつもりはないし。もちろん、話しなどをする気は無くすぐに立ち去りましたが、挨拶くらいは礼儀としてするべきだと思ったんです。
すると驚いたことに、翌日から再び社内チャットで話しかけられるようになってしまいました。挨拶を返したことで(もう大丈夫)と思われたようなのです。これには度肝を抜かれました。
自分が常識と思っていることと、相手の常識は必ずしも同じじゃない。わたしの「社会人としての対応」は、相手にとっては過去の出来事を水に流し再スタートOKという青信号に見えたようでした。(本当に、色々な人がいる...)ここまでくると他人事のような気持ちがしてくると同時に、もう自分の手には負えないとも感じました。あの時どう対応するのが一番良かったのか今でもハッキリ分かりませんが、最初に不快だと感じた時点でチャットでの返信を止めて本人に話していたら、何か変わっていたのでしょうか。
結局、事態は元の木阿弥に戻った他に職権乱用と受け取れる発言もあった為、2回目は人事から当人に話してもらうことができました。その当日は念のため出社はせず、リモートで仕事をするよう指示があったことには感謝しましたが、翌日も出社する気になれず微妙な気持ちでした。
幸い、わたしの契約はその後ほどなくして終了となり、それから当人と一度も顔を合わせることなくそのオフィスを去りました。後に風の便りで、当人が別企業へ転職したことを知りました。こういった出来事をどういった人たちに共有するかは企業によって異なるでしょうが、上層部には知らされたはずなので居づらくならなかったはずが無いと思います。
次回は、この体験から得たことのまとめに入ります。お楽しみに!
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